« 爬虫類好きのマンガいろいろ | Main | 「岐阜県の魚類」刊行しました! »

2017.04.11

図鑑、作ってます

Dsc_6757

 最近の図鑑ブームに便乗したわけではないのですが,2010年くらいに仲間内で企画した岐阜県産魚類図鑑の出版準備を進めています.

 出版社さんから企画が来るような売れっ子研究者ではないので,企画当初はどういうふうに準備していけばいいのかわからず,ある程度写真を集めて,何人かの執筆者に多少の原稿を書いてもらったところで,そのまま自分が忙しくなったこともあって,うやむやになってました…

 まあ,そうはいっても,こちらも遊んでいたわけではなく,その間に自分が編者となって「見えない脅威“国内外来魚”」とか「岐阜の自然考」とかを出版する機会があったので,本を出版するということについて多少なりとも経験を積むことができました.

 さらに,岐阜県内の魚類相についても,岐阜県博物館の魚類の所蔵標本を博物館サポーター活動で全部整理して一連の論文(向井ほか 2012, 2013, 2014, ; 向井・説田 2015)にまとめたり,岐阜市自然環境基礎調査をやったり,岐阜市レッドリスト・ブルーリストを作ったりして,自分なりの理解が大きく進んだということもあります.

 単に魚類学者としての岐阜県の魚類相についての知識の増加だけでなく,「地域科学部」という場が幸いして,長良川や和良川の地域づくり的な活動にも多少なりとも御縁ができたおかげで,岐阜県という地域にとっての川,地域にとっての魚,というものについて考える機会もありました.

 そう考えると,岐阜県産魚類図鑑の企画から6年あまりの時間は,良い本を作るために必要だったのかもしれません.

 そんなこんなで昨年,たまたま学部内の制度である「研究専念期間」というもののお鉢が回ってきて(順番が決まってるんですが,何やら該当者が次々辞退してしまって,急遽自分に順番が来たという謎),前期の間は講義や会議が免除されるというラッキーがあったので,これを機会に図鑑プロジェクトを再起動して,原稿を書き始めたわけです…… ただ,これが充分に機会を生かせたかというと,せっかくの研究専念期間でも魚類学会年会の開催準備とかがあるし,前期の講義は後期に開講するので,後期の負担が大きくなったりで,必ずしも存分にできたわけではないですが.

 結局,2016年度前期にプロジェクト再起動をしたものの,全体の原稿を書きそろえたのは2017年1月末でした.

 しかし,それでも,やっとここまで来ました.

 現在は,原稿のレイアウト等が一通りできたので,初回の校正と見開きページがずれないようにページ数調整をいろいろやって,次の校正刷りを待っている段階です.

 たぶん,6月頃には完成するんじゃないかな~,と思ってます.(→ 7月中旬発売です.アマゾンでも買えるようになります.2017.6.26追記)

 これまでの蓄積を存分に活かして,自分なりのこだわりを徹底させているので,地域の魚類図鑑の決定版となる……はず.たぶん.きっと.

 

(文献)

向井貴彦・説田健一(2015)
長良川で採集されたレッドテールキャットフィッシュとマダラロリカリア.
岐阜県博物館調査研究報告 36: 19-24.

向井貴彦・長野浩文・長野 光・宮島弘佳・千藤克彦・説田健一(2014)
岐阜県での分布が確認されたボウズハゼおよび証拠を伴う外来魚5種の記録.
岐阜県博物館調査研究報告 35: 1-9.

向井貴彦・国崎 亮・淀 太我・寺町 茂・千藤克彦・説田健一(2013)
岐阜県における2種の外来ナマズ目魚類の野外での初記録と文献に基づく岐阜県産魚類目録の改訂.
岐阜県博物館調査研究報告 34: 47-54.

向井貴彦・古屋康則・千藤克彦・説田健一(2012)
岐阜県産魚類目録の再検討.
岐阜県博物館調査研究報告 33: 29-37.

|

« 爬虫類好きのマンガいろいろ | Main | 「岐阜県の魚類」刊行しました! »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5018/65136126

Listed below are links to weblogs that reference 図鑑、作ってます:

« 爬虫類好きのマンガいろいろ | Main | 「岐阜県の魚類」刊行しました! »