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July 2012

2012.07.25

2012年度前期 動物生態学試験問題

さて,今日は学部2年生対象の動物生態学の講義で試験をしました.

問題はこんな感じ.(PDFはこちら

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2012年度 動物生態学 試験問題

1. 捕食者と被食者の個体数変動を表す古典的なモデルとしてロトカ・ボルテラモデルがある.下の式は,ロトカ・ボルテラモデルの改良されたものだが,どのように改良されているのか詳しく説明してください. (配点比率40%)

Formula_2



Xは被食者の個体群密度,Yは捕食者の個体群密度,tは時間,rは内的増加率,Kは環境収容力,hは捕食者が餌をとらえてから食べるのに要する処理時間,mは死亡率,aとbは定数.

2.サンゴ礁に生息するナンヨウブダイやカンムリブダイは,藻類の生えた死サンゴや,生きたサンゴをかじりとって食べており,消化できなかったサンゴの骨格を細かな砂として排泄する.大型のブダイの排泄する「砂」は1個体あたり年間1トン以上にも及ぶため,熱帯サンゴ礁域全体では莫大な量の「砂」が毎年生産され,その一方で,捕食されて空いた場所に新たなサンゴが生育することになる.この「サンゴの成長→ブダイによる捕食→排泄された砂の海底への堆積」の繰り返しによって,大気中の温室効果ガスの量にも,ある程度の影響が生じると予想される.その理由を説明してください.(配点比率30%)

3.ハレム型の婚姻形態を持つ哺乳類の中で,ライオンやハヌマンラングールは群れのオスが,他のオスに追い出された場合,追い出したオスによる子殺しがおきる.しかし,ハレム型の婚姻形態でもナンキョクオットセイでは子殺しは見られない.その理由を説明してください.(配点比率30%)

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講義で話した内容を聞いていれば,できるはずなんですが…

最高点95点,最低点10点,平均43.8点でした.

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2012.07.19

生物多様性国家戦略改定案

現在,環境省が次のパブコメを募集しています.

生物多様性国家戦略の改定(案)に関する意見募集(パブリックコメント)及び説明会の開催について(お知らせ)


 知り合いが,生物多様性国家戦略の改定(案)を読むと笑い死ぬこと必至,とブログに書いてたので,どんなものか見てみようとしたのですが,長いので,なかなか読めず…

 しかし,ダム事業についてのとこだけ抜粋するとこんな感じ.

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P.131
環境影響の軽減に関するその他の主な取組
(具体的施策)
○ ダム事業の実施にあたっては、計画段階より十分に自然環境へ配慮するように慎重な検討を行うとともに、引き続き、事前の環境調査、環境影響の評価などにより環境保全措置を講じるなど、多様な生物の生息・生育環境に与える影響を可能な限り回避・低減できるように努めていきます。また、供用後の調査成果をダム事業の計画や影響評価に反映させるよう努めていきます。(国土交通省)

P.158
3 ダムの整備などにあたっての環境配慮
(具体的施策)
○ ダム事業の実施にあたっては、計画段階より十分に自然環境へ配慮するように慎重な検討を行うとともに、引き続き、事前の環境調査、環境影響の評価などにより環境保全措置を講じるなど、多様な生物の生息・生育環境に与える影響を可能な限り回避・低減できるように努めていきます。また、供用後の調査成果をダム事業の計画や影響評価に反映させるよう努めていきます。(国土交通省)

P.162
2.2.1 正常流量の設定
(具体的施策)
○ 河川における流水の正常な機能を維持するために必要な流量である正常流量について、河川整備基本方針で設定するとともに、正常流量を確保するための方策として、ダムなどの既存施設の有効活用や水利用の合理化などを検討していきます。(国土交通省)

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 ようするに,ダム事業は今まで通り好き放題やるぞ,という話か Σ(゚д゚|||)

 そして,「長良川はダムが無いから正常流量を確保するために徳山ダムから水を引いて流します」という理屈を正当化したいと?

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2012.07.18

第1回長良川河口堰合同会議準備会

昨年度,愛知県知事が公約として「長良川河口堰開門調査」をおこなうためのプロジェクトチーム(PT)会議および専門委員会を開き,PTと専門委員会が報告書を取りまとめたことは,愛知・岐阜地域では何度も報道されてきました.
 日本魚類学会自然保護委員会も,長良川河口堰開門によって生物多様性の回復が見込めるとする専門委員会報告書を支持する意見書を国土交通省や愛知県,岐阜県などに送りました.
 今年は,その続きとして,開門調査実現に向けた愛知県内の検討委員会(愛知県長良川河口堰最適運用検討委員会)を立ち上げるとともに,国土交通省側の専門家との「合同会議」が提案されています.
 ボクは検討委のメンバーなので,軽々なことを言うのはよろしくないのですが,一般にわかりやすく伝えるためにあえて言うならば,ようするに合同会議とは,河口堰を開門させたい愛知県側の委員と,河口堰を是が非でも今のまま維持したい国土交通省側の委員のガチバトルです.(検討委員会の時のこの資料を見ていただければ良くわかると思います → 第1回愛知県長良川河口堰最適運用検討委員会 資料4
今回はそのガチバトルの準備となる合同会議の準備会が公開でおこなわれます.
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第1回長良川河口堰合同会議準備会
7月24日(火)1:00~3:00
傍聴申し込み 7月23日締め切り
 
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 ちなみに,ボクは準備会には出ませんが,こっそり傍聴に行くかもしれません.

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