« 節分 | Main | 最近の出版物 »

2012.02.06

官僚たちの八ツ場ダム

◆前回書いた「グローバルリストとガラパゴスリスト」の続き(グローバルリストとガラパゴスリスト(2))が書かれていましたが,う~ん,なるほどと勉強になります.教訓として書かれている,ガラパゴス的なものをグローバルに展開するときに意識するべきというもの,

個人>組織、 スピード>慎重、 公開>秘密、 チャレンジ>セーフティ、 ヨコ>タテ

については,保全全般に言えるかもしれません.(ただし,チャレンジは無茶苦茶なことをする人が好んで言う場合もあるので,気をつけたほうがいいこともありますが.オオカミとかクマとか,いろいろな放流とかね…)

◆標題については,京都新聞で宮本博司さんが書かれたものとして,とあるMLで教えてもらったものです.

 2012年1月27日 京都新聞(夕刊) 現代のことば
 「官僚たちの八ツ場ダム」 宮本博司

 関西以外の方は閲覧困難かと思いますが,多くの人に是非ご一読いただきたい内容です.

 大臣の「中止宣言」は国交省内でとりあえず神棚に乗せておき,その上でダム中止になれば生活再建できなくなるということを地元に広めて,地元は建設を望んでいるという声を作り上げる.

 そして,御用学者を集めた「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」というのを非公開でおこない,従前のダム計画を確認するだけの検証をおこなうことで,神棚から中止宣言を降ろしてしまったという.

以下引用
---------------------------------
この仕掛けによって八ッ場のみならず、説明責任を果たせない理不尽なダムが、今全国各地で次々と建設されだしている。その結果、住民の命を守るために優先的に実施されなければならない対策が後回しにされ、無残に川の命が奪われていっている。
 八ッ場の問題は八ッ場を超えた極めて深刻な問題であることを重く受け止めなければならない。皮肉にもダム建設に批判的であった民主党の政権時代に、官僚の思うがままに、ダム建設に強力なお墨付きを与える仕掛けを作らせてしまった私たち世代は、子供や孫に顔向けできない大きく、取り返しのつかない罪を犯した。慚愧に耐えない。
---------------------------------
引用ここまで

 長良川河口堰をはじめとして,大きな反対運動がある大規模公共事業について知れば知るほど,河川官僚が人命も財産も守る気が無く,環境なんてひとかけらも考えてないのがよくわかります.

 しかも,建設推進のためにデマを流し,地域社会を分断させ,人心を撹乱する手法が定番として行われていることがわかると,国土交通省は悪の巣窟かと言いたくなります.

 それに対抗するには,その正反対のことをするのが王道ですが,なかなか難しい.素人目には,河口堰問題をはじめとして,さまざまな問題に対する愛知県知事・名古屋市長のやりかたは,こうした官僚の仕組みを分かった上で,カウンターとして正反対のことを進めているように思うのですが,まっとうなことをすると「選挙のための単なるパフォーマンス」だとかなんとか言われるわけです.

 政治家なんだから選挙で勝てなければ意味が無いので,パフォーマンスは当然でしょう.しかし,パフォーマンスであろうとなかろうと,現状を打破するためには,何がしかの行動は必要なわけです.

 いろいろとね,なんとかならないものかと思いますね…

|

« 節分 | Main | 最近の出版物 »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5018/53916651

Listed below are links to weblogs that reference 官僚たちの八ツ場ダム:

« 節分 | Main | 最近の出版物 »