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2011.07.08

【このメンツは】長良川河口堰検証第1回専門委員会、第3回公開ヒアリング及び第3回プロジェクトチーム会議の開催【すごいぞ】

愛知県の長良川河口堰の検証に関する第3回公開ヒアリングの案内が出ました.


長良川河口堰検証第1回専門委員会、第3回公開ヒアリング及び第3回プロジェクトチーム会議の開催並びに一般傍聴者の募集について
 
 傍聴申し込み締め切りは7/12(火).
 開催は7/14(木)です!

 第1回は岐大の富樫先生などを招いて水需要などについて.第2回は長良川の漁師の大橋亮一さんなどを招いての漁業への影響について(かな? 自分が参加してないので…).
 そして,今回は自然環境と塩害,治水に関してといったところでしょうか.
 
 
 国土交通省お手盛りの検証モドキには絶対呼ばれないガチメンバーがちゃんと入ってます.もちろん,岐阜では御用学者として有名な人たちもパワーバランスとして入れてあります.(なるべく公平な舞台を用意した上で決着をつけてもらわないと,意味が無いですからね)
 
 ヒアリングには宮本博司さん(←知らない人は「絶体絶命の淡水魚イタセンパラ」をすぐに買ってきましょう)と鷲谷いづみさん(←保全生態学に興味のある人には説明不要の著名人ですね).
 
 
 と,いうことで,この日は予定が空いているので,ボクは傍聴の申し込みをしておきました.
 
 
*****(以下,蛇足)*****

 こういう場が開かれるのは,名古屋市長選と愛知県知事選の結果というのが至近的な要因ではありますが,その前に愛知名古屋COP10と岐阜県の海づくり大会が開催されたことで,マスコミが河口堰問題をさかんに取り上げて世論を作っておいてくれたからという面も大きいでしょう.(もちろん,それ以前に木曽三川の開発で国土交通省がやりたい放題してきたのが,あまりにも目にあまる所業だったから,ともいえるでしょうけど)

 もし,これで河口堰のゲート開放となれば,愛知名古屋COP10が開かれたかいもあるというものです.もちろん,自然環境に関してはゲート開放で充分ですが,本来重視すべき防災という観点からは,河口堰撤去が最善です.
 
 興味のある人は調べてみればイイですが,国土交通省はダム建設などを「人命財産を守るため」と称することが,これまでの通例です.しかし,それならば長良川の場合は洪水流下の妨げとなる下流の河床のマウンドを撤去するだけで充分であり,もし,それで一部の水田に塩害が出たとしても,それを補償する金額は河口堰の建設費用よりもずっと安かったわけです.しかも,塩害で家が流されたり多くの人命が失われるわけではない.
 
 ところが,河床のマウンド撤去による塩害防止という名目で河口堰を建設すると,塩害の補償よりも高額な上,洪水時の河川水の流下,あるいは海からの高潮や津波の進路を妨害することで,河口堰周辺の海抜0m地帯を極端なリスクにさらします.(おそらく,想定される○年に一度の規模の洪水や高潮には対応できる設計だと国土交通省は言うでしょうけど,そういう理屈が被害を大きくするのは,この3月に現実となりました) この場合,塩害とは違って,人命財産を確実に危険にさらします.

 つまり,国土交通省は「人命財産」を適当な方便として言うばかりで,実際に防災に効果的かどうかなどというのは二の次としか思えないことをしてきました.

 現在岐阜県で計画されている「内ヶ谷ダム」もそうです.内ヶ谷ダムを作れば,郡上の方で大雨が降った場合に長良川中流の水位を5cm下げる効果があるそうです.つまり,ダムが出来れば,ちょっと安心になる,とか.

 しかし,そのダムが完成する予定は30年くらい先です.そして,財政難の岐阜県がダムの費用を負担すると,今でも徳山ダムの借金でお金が無いのに,さらに費用がかかることになるので,通常の河川の堤防強化などが予算不足のためにできなくなります.つまり,30年先に,少しの安心を得るために,それまで県土全体を危険にさらしておきながら「防災」とか「人命財産を守る」とか口先だけ言っているわけです.

 最近は,魚類などを対象に研究していた若手研究者が,土木系の研究者と交流を持つこともあり,「彼らの使命感はスゴイですよ」的な話を聞くこともありますが,若者はこうしてだまされていくんだなぁ~,と思ったりします(苦笑).だまされているのは若手魚類学者が,というだけでなくて,若い河川技術者も,という意味です.使命に燃えれば正しいというわけじゃないんですよ… いくら優れた技術を持っていても,それを適切に使わなければ意味が無いし,河川官僚の計画に唯々諾々としたがうならば,そうした研究者は単なる御用学者でしょう.その人が,本当はどれほど高潔な人格であったとしても,実際の行為が単なる御用学者であれば,その人が内に使命感を持っていようとどうだろうと,何の意味もありません.
 

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