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2010.11.23

希少魚・外来魚

MHP2Gの村クエ最終試練が乗り越えられない… (´;ω;`)ウウ・・・

 それはともかくとして,いくつか情報を.

◆魚類学雑誌「シリーズ:日本の希少魚類の現状と課題

 11月発行の魚類学雑誌57巻2号では淡水ハゼ類の希少種ということでジュズカケハゼ類と池沼性のヨシノボリ類が取り上げられて,一応,両方の記事の著者に入っております.


◆岐阜新聞「フロリダバス、県内で初確認 生態系への悪影響を懸念」(2010.11.23朝刊)

 11/7に,それぞれ違うグループがおこなった2ヶ所の池干しに参加しました.今年になってから外来魚の大規模放流のおこなわれたS市については遺伝的解析で特に有用な結果は得られなかったのですが,もう一ヵ所の気楽に参加した方のサンプルから,この記事のような結果が得られたわけです.

 記事中にもありますが,東海地方では揖斐川河口でフロリダバスのmtDNAをもった個体が得られており(具体的なことは土田ほか(2007)で書いてます),その個体は雨による増水後の河口干潟で採れた幼魚だったため,木曽三川流域のどこかにフロリダバス(おそらくはノーザンとの交雑個体)の侵入地点があって,そこから流下してきたのだろうと推測してました.

 今回の発見は岐阜県内での初記録であり,上記の推測を裏付けるものではありますが,揖斐川産とはハプロタイプが異なりますし,美濃加茂でのバスの放流時期は数年以内の新しいものと現地情報では言われていますから,フロリダ遺伝子の侵入地点は複数あるものと思われます.

 いずれにしても,こういう一例報告は論文にするような学術的なものではありませんし,かといって地域の自然史(魚種リストなどの作成)に重要な知見で,なおかつ社会的にも重要な事実と思いましたので,岐阜新聞の記者さんに相談したところ,記事にしていただけたわけです.感謝です.(まあ,発見されたのはフロリダバスのmtDNAであって,フロリダバスそのものとは言えないのですが…)

 追加情報も記しておくと,大型5個体の内,最大の♀がフロリダ型のハプロタイプlもしくはハプロタイプF6と呼ばれるmtDNAで,残り4個体はハプロタイプhでした.


◆先週は,普通の講義・会議以外に,高校生に実験を教えたり,学外の会議とか打ち合わせに出かけたり(×3),池干しブルーギル駆除を手伝いに行ったりしてました.さらに,11/21(日)にも参加したことがあったのですが,それについても新聞に記事が出てます.

岐阜新聞「水たまりに生物多様性 枯れた今川、住民ら孤立の魚救出」(2010.11.22朝刊)

 記事内容に若干の誤りがあって,捕獲された魚種は20種以上ではなく19種.アジメは採れていません.(イトモロコはボクの誤同定の可能性もあり.ウロコの縁取りが濃いコウライモロコだったかも…) スナヤツメはたぶん南方種.
 また,今川は長良川の一部が分流して,数キロ流れた後すぐに長良川に合流するので,実質的に同じ川です.水枯れ区間のすぐ上流の流れに移動させただけで,他の支流などに運んだりすることはしていません.
 普段の今川や長良川の魚類相を考えると,捕獲された魚には礫間に隠れるタイプの底物の個体数が少なく,遊泳魚と砂底を好む魚種に偏っていましたから,ヨシノボリ類やカジカ類,アカザ,アジメ,カワヒガイなどの大半は石の間に入り込んだまま干からびたんだろうな…

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