« 夏から秋へ:1 | Main | 夏から秋へ:2 »

2010.10.27

COP10生物多様性フェア

今日は朝から名古屋まで行ってCOP10の生物多様性フェアを見てきました.

◆環境保全論IIの受講生が今年は極端に少なかったこともあり,ちょうど良い機会なので「COP10の関連イベントに行って見よう」ということにしたのです.それで,受講生の都合の良い日を訊いたところ,水曜日なら大丈夫とのことだったので,ちょうどボクも講義・会議とも無かったので行ってみた次第.

 とりあえず朝10時に会場最寄の地下鉄出口に集合して,講義の受講生を生物多様性フェアの会場まで連れて行った後,『無数に展示があるから,それらを見て「NPOは世界を変えられるか?」「行政はどういった取り組みをしているか?」について後日レポートを提出してください』と言ってから会場内にリリース.

 講義の受講生以外に,ゼミの4年生2人を「COP10を見に行こう」と誘ったらオトモについてきてくれたので,午前中は一緒にブースをめぐってみました.その後,昼にオトモを解放してから,ボクはCOP10公式サイドイベントの「生物多様性総合評価報告」についての講演を聞きに行ってきました.
 
 
◆「生物多様性総合評価報告」とは,生物多様性国家戦略に基づいて,現在の日本の生物多様性の現状と課題をまとめたものです.ボクのところにも情報取りまとめのためのアンケートが来たり,評価報告(案)についてのコメントを求める書類が来たりしていたので(各学会の自然保護委員などを対象に書類を送っているので,ボク以外にも多数の人が対象です)興味があったのです.

 講演内容は,総合評価をおこなうことになった法的背景が環境省の方によって説明された後,評価取りまとめの座長となった東北大学の中静先生による総合評価の要点の説明でした.

 説明はそれなりにわかりやすかったのですが,「う~ん,それで今後どうするの?」という感じでした.
 
 
◆大きな課題の一つは,「生物多様性」についての認知を進めていくための具体案が何も無いということ.

 「生物多様性」という言葉だけなら,今回のCOP10報道で世間に広まったかもしれませんが,内容が適切に理解されているかというと,かなり疑問です.「総合評価」についての質問でも,愛知県の環境のアドバイザーをしているとかいう方が,「第3の危機として外来種,第4の危機として温暖化が挙げられているが,外来種が入れば多様性が増すし,温暖化が少し進むことで農業生産が上がることを考慮して欲しい」など言っている状態ですから.
┐(´д`)┌ヤレヤレ

(この辺は「さすが愛知県クオリティ」といったところではありますw COP10に至るまでの新聞報道などを見ていても,岐阜県内の記者さんたちは比較的ちゃんと勉強しているようでしたが,愛知県の地方記事のレベルの低さは,もはや笑うためのネタ提供かと思うほどでしたので)
 
 
◆他の課題としては,会場からいくつか質問もありましたけど,個人的にはイマイチ関心を惹かなかったので省略.

 ボク個人が気になったこととして,

・生物多様性国家戦略2010において「森・里・川・海のつながりの確保」が謳われている
・生物多様性総合評価の結果,陸水・沿岸・海洋・島嶼が危機的状況ということが示された
・生物多様性総合評価では,第1の危機(開発・汚染等)に対する長期的な対応として「過去の大きな損失を回復」「影響回避・修復の手法・技術の開発」「沿岸・海洋の保全」が対策として挙げられている

ということは,素直に解釈すれば,費用対効果の見込めないダムや河口堰はこれ以上作らず,実際に役立っていないものは撤去する,ということになるはずですが…? 国として,そのようにしていくのか,と質問したかったけど,上述のような愛知県クオリティの質問などがあって時間切れ(笑).

 どっちみち,質問したところで,寓話の中で「王様は裸だ」と言った子供と同じ扱いしかされないだろうから,たいした意味はないわけですけどね.
 
 
◆各行政機関,企業,NPO等の展示は,内容的にはピンきりですが,それなりにおもしろかったです.力の入っているところは入っているし,やる気の無いところはホントにやる気なしw 近場の方は,一度は見に行っておいても良いかと思います.

 ただし,会場の最寄りの地下鉄の駅は二つありますが,名城線の西高蔵駅から行くと,どちらかといえば裏口から入る形になるので,白鳥会場へ入るところに熊森協会が陣取っておりますからご注意を.そういう団体がブイブイいわせてるイベントだ,ということは覚悟しておいた方が良いです.
 
 
◆ほとんど写真は撮らなかったんですが,国土交通省のブースにあった木曽川と長良川の写真.
 
Pa270364
 
 国土交通省の展示にはダムのダの字もありませんでしたw

 そして,この写真のパネルは,昔おこなわれたケレップ水制という治水のための水制工事が木曽川下流部で多様性を生み出してます,という内容です.

 で? 写真右側の木曽川は多様性があるとして,左側のつんつるてんの水路になって多様性がなくなっている長良川は,だ・れ・の・せ・い・で・す・か?annoy

|

« 夏から秋へ:1 | Main | 夏から秋へ:2 »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5018/49864107

Listed below are links to weblogs that reference COP10生物多様性フェア:

« 夏から秋へ:1 | Main | 夏から秋へ:2 »