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July 2008

2008.07.17

学会講演申込完了

暑い日が続きますねぇ〜・・・

ということで,今日の午後は研究室に来ていた学生たちと共に岐阜では有名なかき氷屋に.フルーツがたくさん乗ったかき氷は好きなのですが,どうも甘すぎるなぁ.もう少しさっぱりしたところを探してみてもよいかも.個人的には,台湾で食べたマンゴーかき氷のおいしさが忘れられないのですが,それに匹敵する物は近隣にはないのだろうか?

◆まずは,前回のブログ以降の出来事.
 7/15が研究室のセミナーの日で定例の論文紹介と洋書輪読.
 7/16は午前中に学生の相手をしつつ,教職員組合のことをして,昼には組合の寄り合い,午後は教授会.教授会が早く終わったのがせめてもの救いか.

◆本日の7/17は今年の日本魚類学会年会の講演申し込み締め切りだったので,発表者である自分と4年生の講演要旨を仕上げて昼頃に無事申込み完了.その後,3年生の子に挑戦させていた○○○○○のmtDNA全塩基配列がついに全部決まったので,それらのお祝い?も兼ねてかき氷を食べに出たのでした.

◆ちなみに今日の午前中には,しばらく前に投稿した某魚のmtDNA全塩基配列ネタの論文のレフェリーコメントが帰ってきたのですが,若干downな気分も.基本的には,こちらの説明不足ということだと思うけど,短報の超過頁代は高いんだから図とかたくさん加えるようにコメントするのはやめてくれ weep

◆そんなわけで?,申し込んだ講演要旨の超速報的掲載.本番までにはデータがさらに増えるので発表内容には新情報も追加されるだろうけど,大枠は変わらない目処が立ってるので公表しといても大丈夫でしょうcatface
 とりあえずこういうネタに力を入れているので,うちの近所のオイカワ属が欲しければ送ってあげるよ,というスバラシイ方がおられましたら,是非是非よろしくお願いします.外来個体群のハスでも大助かりですhappy02


1)ハスのmtDNA多型にもとづく人為的分布拡大過程の解析
 早川明里・中島淳・河口洋一・鬼倉徳雄・○向井貴彦

 ハスは琵琶湖-淀川水系と三方湖に生息する魚食性コイ科魚類であり,琵琶湖産アユの放流に混入することで日本各地に移入している.移入個体群の定着が見られるのは大河川や湖沼に多いが,九州では様々な環境に広く定着しており,その定着過程や九州内での分布拡大についての知見は得られていない.そこで,本研究では九州におけるハスのmtDNAハプロタイプの分布を調査し,それらの各個体群が個別に琵琶湖から侵入・定着したものか,あるいは九州内部での定着後の分布拡大が生じているのかを推測した.
 調査に用いたハスは,福岡県・大分県・熊本県・鹿児島県で採集したものと,他地方の移入個体群である茨城県霞ヶ浦および原産地の滋賀県琵琶湖の個体を比較した.解析にはmtDNAのCytochrome b遺伝子のほぼ全長(約1kb)をPCRで増幅し,塩基配列を決定して用いた.その結果,茨城県の霞ヶ浦と福岡県の筑後川および遠賀川では複数のハプロタイプが見られたが,他の地点では特定のハプロタイプに固定している可能性が示された.また,各移入個体群には異なるハプロタイプが定着している傾向にあった.このことは,琵琶湖から個別に侵入定着するときに生じた創始者効果によって,それぞれ異なるハプロタイプが優占したためと考えられる.しかし,大分県北川には福岡県筑後川で見られたハプロタイプの1つが固定しており,熊本県菊地川と鹿児島県鶴田ダムは同じハプロタイプが固定していた.それらは比較的地理的に近い水系であることから,九州に定着後の二次的拡散が人為的に生じていることが示唆される.


2)日本産オイカワ属におけるmtDNAの系統と国内移殖の影響
 ○早川明里・中島淳・河口洋一・鬼倉徳雄・向井貴彦

 外来生物の侵入は生態系を攪乱するものとして注目されており,日本でも特定外来種の持ち込みは厳しく制限されている.国内での在来種の移殖については法律で禁止されていないが,純淡水魚の場合は地域間で魚類相が大きく異なっており,なおかつ種内の地理的分化が進んでいるため,国内の移殖であっても国外外来種と同じ問題を有している.そこで本研究では,コイ科のオイカワ(Zacco platypus),ヌマムツ(Z. sieboldii),カワムツ(Z. temminckii)について,地理的分化を明らかにするとともに琵琶湖産淡水魚の侵入・定着の現状を明らかにすることを目的とした.これらオイカワ属3種のmtDNAチトクロームb遺伝子の塩基配列を西日本各地で採集した個体について比較した結果,それぞれの種内に明瞭な地理的分化が見られた.九州北部においては,3種全てで琵琶湖産とは大きく異なるハプロタイプが分布していたが,オイカワとヌマムツでは琵琶湖産と類似したハプロタイプも見られる結果となった.しかし,九州北部で発見されたオイカワの「琵琶湖型」ハプロタイプは琵琶湖型グループ内で単系統になることから,在来の可能性も考えられる.また,島根県で採集されたオイカワのハプロタイプは琵琶湖由来のものと考えられ,山陰地方のオイカワの由来が移殖である事が裏付けられた.九州北部においてもハス(Opsariichthys uncirostris)などの国内外来種の侵入・定着が確認されていることから,琵琶湖産オイカワ属の侵入も生じていると考えられる.このため西日本における遺伝的攪乱の有無については,今後も検討が必要である.

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2008.07.14

新兵器2:ぶんちゅうくん

◆先日の新型Taqですが,うちのエースパイロットに使わせたところ「電気泳動が非常にラクでした」とのこと.安くて手間も省けるとは良い製品ですな.

↓ゲルに入れて泳動したところ.色が薄いので移動距離はややわかりにくい.
P7111488_2_2


↓電気泳動結果.増えてないように見えるレーンは,何も入っていないので問題なしとのこと.
Dsc_1001


◆さらに,DNA抽出の作業で同じ種類の液を同じ分量ずつチューブに入れる作業を効率化するために,分注用のピペットを購入.連邦の白い奴っぽいデザインのE社の製品がキャンペーン価格だったので目にとまったからなのですが,ジオンっぽいデザインの老舗G社の製品の方が,(E社のキャンペーンより)本体価格が若干高いものの消耗品が安いのでG社のものを購入.

↓これ.正式な商品名だと言いにくいので,名前を訳して「ぶんちゅうくん」と読んでます.
P7141521

 別にこれは発売されたばかりのものではなく昔からある製品なのですが,使い勝手の良し悪しを知らないので手を出さなかったのです.しかし,アルバイトの学生が通常のピペットを使った分注に少し手間取っているのを見て,誰でも安定して出来る実験システム構築を目指している自分としては(というか,優秀な大学院生・ポスドクを多数擁するラボではないので,素人でもできる「熟練を必要としない」頑健なシステムが必須なのですが),導入を決意.
 毎月曜日にDNA抽出を手伝ってくれている1年生のKさんに使ってもらったところ,非常に好評でしたgood


◆最近のできごと

7/10(木) 昼に職場巡視をして,その後に学生2名と採集に.カワバタモロコの婚姻色を見て,自分だけ感動していました.
7/11(金) 1限に動物生態学で「性淘汰」の話.同じ講義も5年目ですが,過去4回は性淘汰の話を全くしていなかったのです.動物生態学の最も一般ウケしそうな部分であるものの,下世話な誤解を招くのがイヤで何となく敬遠していたのかなぁ,と自己分析.
 いずれにしても,毎年改良を加えているので,今年は血縁淘汰の話を削除して最適採餌理論とか性淘汰によるオス・メスの形態や行動の違いについての話をしました.性差というものが動物の世界では多様であり,一般的なイメージとして存在するオスらしさ・メスらしさのようなものは,実効性比がオスに偏る時に性淘汰によって生じるものであり,固定的なものではないということを説明.
 夜には実家に帰省.
7/12(土) 実家の集落で神社の「祇園祭」を手伝う.小さい村なので,朝から神社の飾り付けをして,昼に神主さんに来てもらって,午後には撤収という簡素なもの.用事が早く済んだので,彦根から長浜の道の駅で湖魚料理を研究用に仕入れてから岐阜のアパートに帰宅.
7/13(日) 休息日.
7/14(月) 前期の月曜日の授業は今日まで.夏休みまでカウントダウンです! さっさとツマラナイ講義なんて切り上げて研究したり採集に行ったり調査に行ったり論文書いたりしたいものです.

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2008.07.09

深紅の・・・

5-6月は余裕の無さすぎる生活をしていたものの,最近は心なしかゆとりが・・・何かやるべきことを忘れてるんじゃないだろうかcoldsweats02

◆研究室で実験の効率化を図るために新製品などをいくつか買ったので,まずは新製品のTaqをうちのトップガン(←あらためて調べてみるとトップガンというのはエリートパイロット養成校のことで,撃墜王みたいなのはエースとか言うべきでしたね)に手渡してみました.

「新型だ.いけるか?」(`・ω・´)

「はぁ,やってみます」(´・ω・`)


バッファーに色素が入っているので,電気泳動の時に一手間いらなくなるというものなのですが,特筆すべきは,通常使っている日本のT社のTaqの三分の一くらいという驚異的な安価!

 ↓しかし,液が赤いのは変な感じだなぁ・・・

P7091485_4

 結果は数日後に!


◆ネット上で「ガッシュ事件」というのを目にしたので調べてみたら,ちょっとビックリ・・・

 S学館は,ぼくも印象が悪いのですが,なんともいけませんね.
 S学館マンガ賞をとったらページあたりの原稿料が3000円上がったということも読んだのですが,青色高輝度発光ダイオードを発明した人が相応の対価を求めて訴訟してたのも思い出します.成功に見合った報酬がない社会ってのはイヤですね.


◆7月に入ってからの主な出来事は次の通り

7/2 健康診断.血液検査の結果はまだわからないけど,昨年の健康診断や,その後何度か行った病院で血圧が高めだったのが少し改善されてる感じ.体重・体脂肪率は変わらず・・・

7/5-6 一ヶ月以上ぶりの土日連続の休暇! ま,日曜日の夕方には研究室に出てPCRしてましたけど

7/7 16時からの安全衛生推進委員会は,5限の講義と重なっているので事務の人に代理出席してもらいました.翌日に,すごくきっちりと会議の内容を伝えてもらったのですが(マジメだなぁ),ここ数年の間に大学で火事が頻発しているために(1年おきにどっか燃えてるらしい)実験室などの防火対策がかなり厳しくされることになりそう.それと,先日,某学部でセミナー中に心臓発作?で亡くなられた先生がおられるのですが,居合わせた学生が動転してAEDなどに気が回らず,そのことで精神的にまいっているためにカウンセリング中という話も.つまり,こういう事件があったからAED講習を,というのを無闇にやると,そうした学生を苦しめることになるから慎重に・・・という話.しかし,AEDの所在の確認や,緊急時の対応については,多くの人に確実に知っておいてもらうことに意味があるので,対策をとらないわけにはいかんのですよね.

7/9 タイミング的にはともかく,5月頃から原型を作成して練っていた,学部内向けの「研究室等掲示用の緊急対応マニュアル」の配布を開始.とりあえず,AEDのある場所と病院の電話番号など,最低限知っておいてもらわないと困ることを見やすく作ったつもりなのですが,原案を回覧する過程で,内容に加えるように指示された文章を入れていったことで,結局字の多い掲示物に・・・本当に緊急時に参照できるものにするならば,幼稚園児でも分かるくらいの張り紙にするべきと思うんですけどね.
 午後からは来客.運が良ければ,来年度に数ヶ月ではあるけれど一緒に野外調査をする仲間が研究室に来ることになるかも.

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2008.07.06

5~6月にあったこと

5~6月はあっという間に過ぎた気がします・・・


◆5月初旬
 連休中は,某洋書の翻訳に関する仕事で家に缶詰でした.われながら効率が悪い・・・こだわりすぎか?
 連休が終わってもしばらくは作業にだいぶん時間を費やしました.

◆上京
 5/17-18は上京して,17日は生物科学編集委員会に出席.翌日は地下鉄で荒川まで移動して魚採り.その後,上野公園に行ってみたのですが不忍池は上から見るかぎりではコイとアカミミガメしかみえず・・・歩いて三四郎池に行ったところ,ブルーギルの大群が・・・.
 時間的に多少余裕があったので,再度上野にもどって科博でダーウィン展を観覧して帰りました.

◆新歓
 職場での新任教員の方々の新歓があったのですが,組合の新歓昼食会,同じ学部の若手での新歓,教授会後の公式新歓・・・なんだかなぁ(苦笑) いや,歓迎する気はありますけど,こんなに続けておこなわれては迎えられるほうも大変でしょう.

自然環境アドバイザー
 ↑こういうのになりました.

◆外来種駆除
 某希少魚の復元生息地におけるザリガニ駆除を近所の方々と一緒にザリガニ釣り大会としておこなったのですが,昨年の同時期に900匹弱採れたザリガニが,今年はわずか22匹.昨年おぞましいほどいたウシガエルのおたまじゃくしもいなかったし,不思議なくらい外来種が激減してます.(某希少魚は多数いました)

◆長良川市民学習会
 6/3に緊急市民学習会で講演しました.
もう,木曽川上流事務所とか中部地方整備局の腹立たしい対応が続いていたので,言いたい放題言ってきました.
 国交省の役人どもは,魚のことも環境のことも,ひとかけらも考慮する気なんて無いくせに,無駄な公共事業を「環境改善のためです」とかヌケヌケと語るので腹立たしいことこの上ないです.

◆職場巡視
 6月から,毎週「職場巡視」として数部屋ずつ見て回っています.衛生管理者の仕事なので,学部に一人しかいない衛生管理者である自分がやらねばならない(その段取りも報告書作成も,オイラのお仕事・・・)のですが,本来学部に複数の衛生管理者をおく必要があるのですよね.
 他にも,「学部」として安全衛生に関する取り組みをしなければならないのですが,衛生管理者を一人指名しただけで何一つ対応されていないので,さすがに学部長に対応をお願いしたのですが・・・ま,ぼちぼち様子を見ます.ホントにやばそうな時は大学の担当理事と労基署に陳情してみましょうかね.

◆採集旅行
 今年は研究費がそこそこあるので,せっかくのシーズンですから採集にも.
 6/6の夜~6/9朝にかけては山陰地方へ行き,翌週の6/14~15はゴリ研究会のために徳島に行って,ついでにサンプルも少し採集.さらに6/20夜~22には霞ヶ浦など関東方面へ.
 3週連続遠出というのは,楽しかったけれどさすがに疲れたなぁ~.
 採集については,他にも今年はなるべく頻繁に出かけています.県内の魚類の生息状況を実見したいという目的もありますので.

◆車検
 連続遠征の終わった次の週にはマイカーの車検.かなりお金がかかったけれど,車の調子が良くなったような気がします.

木曽川ふれあいセミナー
 上述の長良川市民学習会にも関連して,木曽川水系連絡導水路という,目的のあやふやな大規模公共事業についての「意見交換会」に参加.
 主催者側が,「まずはみなさまの意見を一通り聞いてから」というので,これは質問に答える気は無いな,と思ったら案の定.市民参加者からの「意見交換になってないじゃないか」というのに対して「市民の間で意見が交換されました」という司会者のまとめで幕を閉じました.
 この市民を無視しきった国交省の対応を正しいと思う人がいたら,どこがどう正しいのか教えてください.

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