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2004.10.10

琵琶湖のコイは貴重だった

ナショナルジオグラフィック日本版 2004年10月号


 淡水魚関係の特筆すべき記事として,琵琶湖のコイの遺伝子解析の結果,ヨーロッパから中国に広く分布するコイとは明らかに異なる独自のmtDNA系統を持っていたことがわかった,ということが紹介されている(p.17).

 元ネタは8月におこなわれた進化学会での発表であるが(原著論文も遠からず出るとのこと),もともと「野ゴイ」と言われていた体高の低いコイは日本固有のものであり,外来の養殖ゴイなどとは別物ということである.琵琶湖以外ではどのくらい在来型が残っているのか定かではないが,在来と外来のコイで生息環境や産卵期などがずれていれば,まだ他にも日本固有系統がそれなりに残っている場所があるかもしれない.

 昔も今もコイといえば,「川をキレイにしよう」とか言う名目のもとに錦鯉を自然に放す「不自然」がまかり通っているが,錦鯉も養殖ゴイも養殖用ため池などを除いて放流するべきではないし,「日本のコイは外来」とかの風説をもとに外来種の存在を正当化するのも間違いである.

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